
新年を迎えて初詣に出かける方も多いと思いますが、行き先が「○○神社」「○○神宮」「○○大社」などと呼ばれていることに気づいたことはありませんか?⛩️
実はこれらの呼び名(社号)は、単なる名前ではなく、祭られている神様の由緒や神社の格式・歴史的背景を表しているのです。
今回は、平安時代創建の東京の神社の宮司さんに伺った貴重なお話をもとに、神社の名前の違いや意味をわかりやすく解説します📝
目次
🔶神社の社号とは?
まず基本から!
「神道では、“○○神宮”“○○神社”など、日本古来の神を祀る施設の名称を“社号(しゃごう)”と呼びます」
と宮司さんは教えてくれました。
この社号には、神社が祀る神様の性質やその神社の地位が表れているのです。
🏯1. 神宮(じんぐう)とは?
🌞最も格式の高い神社
「神宮」という社号が与えられている神社は、特に皇室と深い縁を持つ神社です。天皇や皇族、またその祖先である神々を祀っているのが特徴です。
たとえば:
- 明治神宮(明治天皇を祀る)
- 平安神宮(桓武天皇)
- 霧島神宮・鹿児島神宮(皇祖神を祀る)
中でも特別なのが、
🟡単に「神宮」と言えば「伊勢神宮」
伊勢神宮は、**天照大神(あまてらすおおみかみ)**を祀る日本最古かつ最重要の神社です。「神宮」と単体で呼ばれる唯一の神社であり、神道の総本山とも言えます。
🏮2. 神社(じんじゃ)とは?
神社はもっとも一般的な社号で、全国に数万以上あります。
「○○神社」は、祭神の名前や地域の地名を冠するケースが多く、身近な存在です。
たとえば:
- 明治神社(明治天皇ではなく、明治時代を象徴する名)
- 鎌倉神社(鎌倉の地名に由来)
このように、神宮ほど格式に関係なく、地域の信仰の中心として存在しています。
🏯3. 宮(みや・ぐう)とは?
「○○宮」という社号も神宮に近く、皇族や歴史上の重要人物を祭神に持つ神社に多いです。
代表的な例:
- 東照宮(徳川家康)
- 天満宮(菅原道真)
「宮」は、かつて「皇族に関係する場所」という意味があり、神聖視されています。
🏯4. 大社(たいしゃ)とは?
「大社」は、元々は島根県の**出雲大社(いずもたいしゃ)**だけを指す言葉でした。大国主命(おおくにぬしのみこと)を祀る日本神話の重要神社です。
しかし戦後、社号の再整理の中で、他にも歴史ある神社にこの称号が与えられました。
たとえば:
- 春日大社(奈良県)
- 諏訪大社(長野県)
これらは地方の総社的な存在でもあり、その地域一帯の守護神として崇敬されています。
📚5. その他の呼び名:大神・大明神・権現とは?
社号ではありませんが、神様の呼び方として「大神(おおかみ)」「大明神(だいみょうじん)」「権現(ごんげん)」などもあります。
- 「大神」…神格の高い神
- 「大明神」…中世以降、信仰を集めた神
- 「権現」…神仏習合時代の名称(例:日光東照宮の「東照大権現」)
このような呼び名も、その神社の性格や歴史を示すキーワードになります。
🧭6. 氏神神社と崇敬神社の違い
全国の神社は、大きく「氏神神社(うじがみじんじゃ)」と「崇敬神社(すうけいじんじゃ)」に分けられます。
🏡氏神神社(うじがみじんじゃ)とは?
自分が住む地域の守り神であり、
- 住民の祖先神や土地神を祀る
- 地域密着型の神社
- 氏子(うじこ)と呼ばれる地域住民が支える
🙏崇敬神社(すうけいじんじゃ)とは?
- 血縁や地縁を超えて、個人の信仰心によって崇敬される
- 歴史上の人物や特別な神徳を持つ神を祀る
- 崇敬者による組織や活動が行われている
両方を信仰することもOKであり、実際には多くの人がそうしています。
🛐7. 神社参拝の正しい作法とマナー
せっかく参拝するなら、正しいマナーを守りたいですね。
✨基本の作法:
- 鳥居をくぐる前に一礼
- 手水舎で手と口を清める(左手→右手→口→左手→柄杓の柄)
- 拝殿で「二礼二拍手一礼」
- 退出時にも鳥居を出る前に一礼
🙅やってはいけないこと:
- 帽子をかぶったまま参拝
- 神前で大声・写真撮影(場所による)
- お賽銭を投げつける
心をこめて礼をし、神様に感謝を伝えることが大切です。
🏁まとめ:神社の名前は日本の歴史そのもの!
神社の名前には、
- 皇室との関係(神宮・宮)
- 地域とのつながり(神社・氏神)
- 神仏習合の影響(権現・大明神)
など、日本の歴史と信仰の深さが詰まっています。
次に神社を訪れる際は、名前の意味に注目してみてください。きっと、今まで以上に心が引き締まり、感謝の気持ちを持てる参拝になるはずです😊⛩️