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■ メガネはサウナでたった1回でもアウト!?
「サウナにメガネをかけたまま入ったら、レンズが白く曇って取れなくなってしまった…」
「お風呂でメガネを使っていたら、気づかないうちに傷だらけになっていた…」
実は、こうしたトラブルを経験した人、意外と多いんです。しかも驚くべきことに、たった1回の使用でもレンズ交換が必要になることがあるという事実、ご存じでしたか?
メガネのレンズには、見え方を良くするための特殊なコーティングが施されています。しかしこのコーティング、実は熱や湿気、洗剤に非常に弱く、サウナやお風呂のような高温多湿の環境ではあっという間に劣化してしまうのです。
「まあ、1回くらい大丈夫でしょ」と思っていたら…次に使ったときには“レンズが使い物にならない”なんてことも。せっかく大事に使っていたメガネが一瞬でダメになるのは悲しすぎますよね。
こうしたトラブルを未然に防ぐために、正しい知識と使い方を知っておくことがとても大切です。
今回は、地元で信頼を集める老舗メガネ店の店主さんに取材。
実際にお客さんから寄せられるリアルな相談をもとに、「サウナ・お風呂とメガネの関係」や、「メガネを長持ちさせるコツ」について詳しく聞いてきました。
メガネ愛用者の方は、ぜひ最後までチェックしてみてください!
■ なぜサウナでメガネがダメになるの?
現在、多くのメガネに使われているレンズはプラスチック製。プラスチックは熱を受けると膨張する性質がありますが、レンズ表面には反射防止やキズ防止のためのコーティングが施されており、このコーティングとレンズ本体では膨張するスピードが違います。そのため、熱を加えると“クラック”というヒビ割れが生じてしまうことがあるのです。
例えば、レンズメーカーのHOYAでは「55℃以上の高温にさらさないでください」といった注意喚起を行っており、以下のようなリスクがあるとしています:
- コーティングにヒビが入る可能性
- 熱でレンズが変形し、度数に影響することも
- レンズがフレームから外れてしまうケースも
- サウナへの持ち込みは避けるべき
たった1回の使用でも、レンズにクラックが入ってしまえば交換が必要になります。軽いフレームの変形であれば調整可能な場合もありますが、レンズ交換には1万円程度の費用がかかることもあります。
■ お風呂も注意!意外なダメージの原因とは?
サウナほどの高温でなくても、お風呂でのメガネ使用も少しずつダメージを蓄積していきます。
まず、メガネの蝶番やネジは金属でできているため、水分がついたままだと錆びの原因に。また、シャンプーやボディーソープは洗浄力が強いため、コーティングを傷めてしまうことも。
こうした影響により、レンズが白っぽくくもったり、フレームが変色したりといった変化が現れ、1年ほどで買い替えが必要な状態になることもあります。
■ 実はコンタクトもお風呂NG!その理由とは?
「お風呂ではメガネがくもるから、コンタクトで入浴している」――そんな方、意外と多いかもしれません。
ですが実は、コンタクトレンズもお風呂での使用はNG行為。目には見えない大きなリスクが潜んでいるんです。
日本コンタクトレンズ協会も公式に、「入浴やシャワーの際はコンタクトを外す習慣を」と注意を呼びかけています。
ではなぜ、コンタクトをつけたままお風呂に入ってはいけないのでしょうか?
主な理由はこちら:
- 水道水には雑菌が多い
特に注目されているのが「アカントアメーバ」という微生物。
目に入ると、最悪の場合視力低下や失明を招く「アカントアメーバ角膜炎」を引き起こすことも。塩素を含む水道水でも完全に防げないほど、しぶとい存在です。 - レンズが変形する可能性
水道水の浸透圧は、涙や保存液とは異なるため、ソフトコンタクトレンズが変形してフィット感を損なうリスクがあります。違和感や痛み、視界の乱れにつながることも。 - 湯気や水しぶきでも危険
湯船に顔をつけなくても、浴室内の高湿度や水しぶきがレンズ表面に影響を与える可能性があり、目の表面を傷つけてしまうことも。
「ちょっとの間だから大丈夫」「毎回気にしていられない」――そう思いがちですが、目の健康は一生もの。万が一のトラブルを防ぐためにも、入浴時はコンタクトを外す習慣をぜひ身につけたいですね。
■ お風呂&サウナで使える専用メガネとは?
それでも「視力が悪いから、お風呂でもメガネを使いたい」という方におすすめなのが、“専用メガネ”の活用です。
たとえば:
- 昔使っていたメガネをお風呂用にする
- お風呂・サウナ専用の安価なメガネを用意する
最近は、2,000円前後から購入できるお風呂用メガネが各メーカーから販売されています。曇り止め加工がされていたり、サビに強い素材が使われていたりと、入浴に適した工夫がされています。中には耐熱性の高いサウナ対応モデルも。
ただし、既製品は度数の選択肢が限られている場合が多く、自分に合った視力ではないこともあるため、使い慣れた昔のメガネをお風呂専用にするのも一つの方法です。
■ サウナーに人気!オーダーメイドの専用メガネも
最近では、「週に何度もサウナに通う」「ととのう時間が生活の一部」という“サウナー”たちの間で、サウナ専用メガネを作る人が増えてきています。
なかには、「裸眼だと景色がぼやけてリラックスしにくい」「サウナ室の時計やテレビが見えない」という声も多く、サウナでも快適な視界を保ちたいというニーズが高まっているのです。
そんなときに頼れるのが、メガネ専門店でのオーダーメイド対応。店頭では、以下のようなポイントを相談しながら、自分だけの“ととのいメガネ”を作ることができます。
- 耐熱性に優れたレンズ素材を選ぶ
- 湿気や高温に強い特殊なフレーム素材を使用
- 度数の調整ももちろん可能なので視界もくっきり
最近では、薄くて軽い設計や、サウナでの着脱がしやすい形状など、デザイン性にも配慮されたモデルも登場しています。
普段使いのメガネを傷めるリスクを減らしつつ、快適なサウナ時間を満喫できる「サウナ専用メガネ」。
一度手にしたら手放せないという人も多いんです。
あなたも次の“サ活”に向けて、視界から「ととのい体験」をアップデートしてみてはいかがでしょうか?
■ まとめ:大切なメガネと目の健康を守ろう
メガネは意外にも繊細なアイテムです。特に55℃以上の高温にさらされると、レンズのコーティングが一瞬でダメになることもあるため、サウナでの使用は絶対に避けたいところです。
また、湿気がこもるお風呂でも継続的に使い続けると、レンズの曇り・傷・フレームの劣化といったトラブルにつながることがあります。
さらに注意したいのがコンタクトレンズ。お風呂やサウナで装着したままだと、目に雑菌が入りやすくなったり、レンズが張りついて外れにくくなったりするリスクもあります。
じゃあどうしたらいいの?という方には、こんな対策がおすすめです。
- 昔使っていたメガネを「サウナ用」として使い回す
- 高温対応の「サウナ専用メガネ」を用意する
- サウナでは裸眼で過ごすことも選択肢の一つ
とくにサウナが趣味という方は、専用メガネの作成や活用を検討することで、快適さと安心感を両立できます。
せっかくのリラックスタイム。
その時間が原因で「視界が歪む」「目が不調になる」なんてことになってしまったら本末転倒ですよね。
日常の中でよく使うメガネやコンタクトだからこそ、正しい知識をもって扱うことが、目の健康を守る第一歩になります。
知っておくだけで、未来のトラブルをグッと減らすことができるはずです。
大切な視界とリラックス時間を守るために、今日からちょっとだけ気をつけてみませんか?