はじめに:ふるさと納税に「モンスト」が返礼品で登場
2025年8月25日、東京都渋谷区とIT大手 MIXI(ミクシィ) が発表したニュースが、いまゲームファンの間で大きな話題になっています。
なんと、人気スマートフォンゲーム 「モンスターストライク(モンスト)」 や 「共闘ことばRPG コトダマン」 のゲーム内通貨が、ふるさと納税の返礼品として選べるようになったのです。
これまでのふるさと納税といえば、全国各地の肉・魚・お米といった特産品や、温泉宿の宿泊券などが定番でした。
そんな中で 「ゲーム内通貨」 が返礼品として登場するのは、非常に珍しい試み。
特にモンストを日常的に遊んでいる人にとっては、「いつものゲームを楽しみながら自治体を応援できる」 という新しい寄付のかたちになっています。
さらに渋谷区は、エンタメやカルチャーの発信地として知られるエリア。
そんな街がデジタルコンテンツを返礼品に採用したことは、ふるさと納税の可能性を広げる取り組みとして注目されています。

え、ふるさと納税ってゲームアイテムまでもらえるの?

実は近年、音楽や動画配信サービスのクーポンなど “デジタル返礼品” も少しずつ広がっているんです。
こうした新しい動きにより、ふるさと納税は「特産品を楽しむ制度」から「ライフスタイルに合った形で寄付できる制度」へと進化しています。
今回のモンスト返礼品は、その流れを象徴する大きな一歩だといえるでしょう。
渋谷区×MIXIの取り組みとは?
渋谷区は2020年から、「渋谷らしい体験型・コト消費型の返礼品」 を拡充する取り組みを進めてきました。
観光や食だけでなく、「その街ならではの文化体験」を返礼品として提供しようという流れです。
今回のモンスト返礼品も、そうした取り組みの延長にある企画です。
さらに渋谷区と MIXI の関係は今回が初めてではありません。
実は2023年に 「S-SAP(シブヤ・ソーシャル・アクション・パートナー)協定」 を締結し、地域課題の解決や次世代育成を目指した公民連携を続けてきました。
これまでには、区立中学校でのプログラミング教育支援 や、部活動向けオリジナル学習コンテンツの提供 といった教育分野での実績があります。
今回のふるさと納税返礼品は、そうした教育や地域貢献の流れを踏まえ、「エンターテインメントの力で地域の魅力を発信する」 という新しい試みとして登場しました。
渋谷区は若者文化やデジタル分野に積極的で、企業とコラボすることが多いんです。
だから“ゲーム返礼品”も自然な流れなんですね。
こうした背景を知ると、単なる「モンストの返礼品」ではなく、渋谷区とMIXIが一緒に未来を見据えて進めているプロジェクト だということがわかります。
返礼品でもらえる内容と寄付額の一覧
今回ふるさと納税の返礼品として用意されているのは、「モンスターストライク(モンスト)」と「共闘ことばRPG コトダマン」 のゲーム内通貨です。
それぞれの寄付額に応じて、以下の内容が選べます。
◆モンスターストライク(モンスト)
- 寄付額1万円:オーブ 50個
- 寄付額3万円:オーブ 150個
- 寄付額5万円:オーブ 250個
モンストをプレイしている人ならご存じの通り、オーブはガチャでキャラクターを入手したり、スタミナ回復に使える必須アイテム。
普段から課金している人にとっては「寄付と同時にお得に遊べる」仕組みになっています。
◆共闘ことばRPG コトダマン
- 寄付額1万円:虹のコトダマ 3,000個
- 寄付額3万円:虹のコトダマ 9,000個
- 寄付額5万円:虹のコトダマ 15,000個
コトダマンの「虹のコトダマ」も、ガチャやアイテム交換で使える万能通貨。
イベント参加や強力なキャラ獲得のために重宝されるので、ファンにとっては実用性が高い返礼品といえます。

返礼品って普通は食べ物や旅行なのに、本当にゲームアイテムで大丈夫なの?

総務省は「地域性やユニークさを活かした返礼品」を推奨していて、デジタルアイテムも条件を満たせばOK なんです。
最近は映画や音楽の配信クーポンなども登場していますよ。
いずれのゲーム内通貨も、普段のプレイで確実に役立つアイテム。
「好きなゲームを応援しながら渋谷区にも貢献できる」 というのが大きな魅力です。
申し込み方法と受け取りの流れ
今回のモンスト&コトダマン返礼品は、2025年8月25日から申し込みスタート。
寄付の申し込みは、以下の主要ふるさと納税サイトで行えます。
- 楽天ふるさと納税
- ふるさとチョイス
- ふるなび
- 東急ふるさとパレット
- 渋谷区ふるさと納税シリアルコード返礼品特設サイト「ふるデジ」
ふるさと納税を利用したことがある方なら、普段使っているポータルサイトからそのまま寄付できます。
さらに「ふるデジ」という渋谷区独自のサイトも用意されており、ゲーム特化の返礼品をスムーズに受け取れる仕組み になっています。
◆受け取りの流れ
- 各種ポータルサイトから寄付した場合
入金確認後、約10営業日でシリアルコードがメール送付 されます。 - 「ふるデジ」から寄付した場合
入金確認後、モンストは即時、コトダマンは数時間以内 にマイページへシリアルコードが反映されます。
つまり、「できるだけ早くオーブやコトダマを使いたい!」 という人には、公式の「ふるデジ」経由がおすすめです。

シリアルコードってちゃんと届くの?紙の郵送じゃないの?

今回はすべて デジタル配布らしいです。
紙や現物の送付はなく、メールやマイページで完結するから、海外在住の人でも受け取りやすいんです。
このように、申し込みも受け取りも とてもシンプルでスピーディー。
普段からガチャに課金している人にとっては、手間なく寄付とゲームを両立できる仕組みになっています。という方は、ふるデジ経由が便利です。
渋谷区がゲームを返礼品に選んだ理由
渋谷といえば、若者文化やファッションの発信地として有名ですが、同時に IT企業やゲーム企業が数多く集まるエリア でもあります。
実際、モンストを開発・運営する MIXIの本社も渋谷 にあり、地域とゲーム産業の結びつきはとても強いのです。
こうした地域性を活かし、あえて 「ゲーム内通貨」 を返礼品にすることで、渋谷区は「この街ならではの文化や産業」を全国に発信しようとしています。
特産品が農産物や海産物である自治体も多い中で、渋谷の“特産”はIT・エンタメ産業そのもの といえるのかもしれません。
さらに渋谷区は、これまでも「音楽」「アート」「スポーツ」といった幅広いエンタメを活用し、地域を知ってもらう取り組みを行ってきました。
今回のモンスト返礼品もその流れの中にあり、「エンタメを通じて地域を知ってもらい、応援してもらう」 という区の狙いを象徴する取り組みといえるでしょう。

え、ふるさと納税って“特産品”じゃなきゃダメじゃないの?

実は総務省のガイドラインでは「地域の魅力や産業を活かしたもの」であればOK。
渋谷区にとっての“特産”がゲームやデジタル文化なんです。
つまり今回の取り組みは、単に「ゲームアイテムがもらえる」という話ではなく、渋谷区の街の個性を全国に発信するチャレンジ でもあるのです。
過去のふるさと納税デジタル返礼品の事例
今回のモンスト返礼品はかなり珍しい取り組みですが、実は過去にもデジタルコンテンツが返礼品になった例 がいくつかあります。
たとえば、
- 佐賀県佐賀市 × Cygames「プリンセスコネクト!Re:Dive」
佐賀市がCygamesと連携し、人気ゲーム「プリコネR」のデジタルアイテムを返礼品にした事例があります。
ゲームファンをターゲットにしたユニークな取り組みとして注目されました。 - 北海道余市町 × NFTアイテム(2022年)
ブロックチェーン技術を活用したNFTアートを返礼品として提供。
新しいデジタル資産の形を自治体が採用した例として、ニュースでも話題になりました。
このように、デジタル返礼品はすでに前例があるものの、金券やギフト券といった「換金性の高いもの」 は総務省によって規制されています。
そのため「どこまでがOKなのか」という線引きについては、今も議論が続いている分野です。
今回のモンストの事例は、「ゲーム内通貨」というデジタルアイテムが返礼品として成立するのか、そしてどんな影響をもたらすのかという点で、改めて大きな注目を集めているのです。

え、じゃあゲームの通貨ってギフト券みたいな扱いにならないの?

ゲーム内通貨は“ゲームの中でしか使えない”ため、現金や商品券とは区別されそうです。
そのため規制のグレーゾーンをクリアしていると考えられています。
こうした背景を踏まえると、モンスト返礼品はただの「新しい試み」ではなく、ふるさと納税の制度そのものに新しい可能性を示す事例 といえます。
注意点と今後の展望
今回のふるさと納税で登場するゲーム内通貨は、現金に換金することはできず、あくまでゲーム内で楽しむためのアイテムです。
つまり「寄付=お得に課金できる」というイメージではなく、「寄付しながら推しゲームを楽しめる」という仕組みだと考えると分かりやすいですね。
また、総務省は2025年10月からふるさと納税のルールをさらに厳格化する予定です。
そのため、「デジタル返礼品」についても今後どのように扱われていくのか、議論が続く可能性があります。
一方で、今回のモンスト返礼品は、ゲームファンにとって「寄付と娯楽を両立できる」新しい選択肢。
こうした取り組みが広がれば、他の人気ゲームや企業も参入するきっかけになるかもしれません。
つまり、今回の渋谷区の試みは「単発の話題」ではなく、これからのふるさと納税の未来を変えるターニングポイントになる可能性があるのです。

じゃあ、今後は他のスマホゲームでも返礼品が出るの?

可能性は十分アリ!渋谷区の事例次第で、業界全体に広がることも考えられるよ。
ふるさと納税の返礼品は「地域性」がカギ。
今回のモンストも「渋谷に本社があるMIXI」だからこそ実現できたことなのでしょう。
まとめ
2025年8月25日から、渋谷区のふるさと納税返礼品に「モンスト」と「コトダマン」のゲーム内通貨が登場しました。
寄付額に応じて、モンストでは最大250個のオーブ、コトダマンでは最大15,000個の虹のコトダマを受け取ることができます。
普段から遊んでいるプレイヤーにとっては、とてもお得で魅力的な特典ですよね。
さらに、申し込み方法もシンプル。
楽天ふるさと納税やふるさとチョイスといった大手ポータルサイトのほか、デジタル返礼品専用サイト「ふるデジ」からも寄付が可能です。
いつも使っているサービスを通して手軽に利用できるのは嬉しいポイントです。
今回の取り組みは、渋谷区らしい「エンタメ×地域発信」という新しいふるさと納税の形。
寄付を通じて地域を応援しながら、同時に自分の好きなゲームをもっと楽しめるという、これまでになかったユニークな仕組みとなっています。
ゲーム以外にも渋谷区のふるさと納税には、飲食・体験型など他にもたくさんの返礼品があるんです。
だから、ゲームをしない方も楽しめますよ。
普段なら課金して購入するオーブや虹のコトダマ。
ふるさと納税なら“寄付+おまけ”として手に入るのが大きな魅力なんです。
この仕組みをきっかけに、ゲームをもっと楽しみたい人はもちろん、「渋谷区を応援してみたい」という気持ちで寄付するのも素敵ですね。
エンタメと地域のつながりを感じられる、ちょっと新しい寄付スタイルといえるでしょう。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!